「親なき後問題」について
我が子に何かしらの障害がある場合、自分が先に亡くなってしまったら誰が面倒をみるのか。親御さんの悩みはつきません。
「8050問題(親が80代・子が50代の親子)」という言葉もある通り、実際には親が亡くなった後だけではなく、親が高齢になり子のサポートを万全にできなくなってきた時点で、この問題は顕在化します。
親の気力・体力が充分あるうちから、対策に取り組むことが重要になります。
今回はその対策例のご紹介です。
成年後見人をつけておく
まずは、親が元気なうちから成年後見人を就任させておくことが挙げられます。
成年後見人とは、障害のある子本人に代わって財産管理をしたり、法律的な手続きを代理したりする人です。
ご兄弟等、親族が就任するのが理想的ですが、適当な方がいなければ、行政書士等の職業後見人に依頼をすることも可能です。
できれば、親御さんご自身が元気なうちにつけておくことで、お子さんのサポート体制についてご自身の目で確かめられておいた方がよいでしょう。自分が急病になった場合等の供えにもなります。
家族信託を利用する
「家族信託」は、あらかじめ家族や親族の中から管理者を定めておき、財産管理を実現する仕組みです。
後見制度を利用した場合、家庭裁判所への報告義務等の後見人の負担を懸念する方は少なくありません。障害のあるお子さんのご兄弟を後見人にすることには抵抗のある親御さんも多いのが実情です。
障害のあるお子さんご本人はもちろん、他のお子さんや親族の負担を少しでも減らしたい、と思うのは人情かと思います。一方、各方策にはメリット・デメリットがあり、法律知識や経験等も必要です。
ご家族にとって何がベストなのか、専門家によるアドバイスを受けることをおすすめします。
千葉市美浜区 行政書士キズナ法務事務所《絆コンサルティング》